痛みやはれのもとになる骨膜の炎症
●本来の滑膜には、関節をスムーズに動かすための役割がある
●滑膜の炎症が、はれや痛みをもたらす
●炎症が慢性化すると、まわりの組織も破壊するようになる
滑膜は、軟骨とともにクッションのような役割をしている
関節リウマチは滑膜に炎症が起こる病気です。しかし、関節を構成しているものの中でも滑膜は、軟骨などとくらべても、一般的にはその存在があまり知られていません。
関節は骨と骨を連結する部分で、多くの関節は広い範囲で動かせるようになっています。滑膜は、この「動かす」機能のために大切な役割を担っています。
関節の骨と骨が向き合う面は、軟骨でおおわれています。軟骨は、コラーゲン(膠原腺錐)に富み、水分が70~80%も含まれている弾力性のある組織で、関節をなめらかに動かす働きをしています。それを助けるのが滑膜です。滑膜は、厚さ1ミリにもみたない薄い膜で、関節の内側をおおっています。滑膜からは関節液が分泌されていて、軟骨がこすれ合うときの潤滑油になったり、軟骨へ栄養を補給したりしています。
滑膜は、関節液がもれないように閉じられたビニール袋のような組織で、骨と骨の間につくられた[みずまくら]ともいえるクッションです。関節を動かすとき、かたい骨どうしがぶつかって傷ついたり、痛みが出ないようにしているのが、軟骨と滑膜なのです。
関節は骨と骨を連結する部分で、多くの関節は広い範囲で動かせるようになっています。滑膜は、この「動かす」機能のために大切な役割を担っています。
関節の骨と骨が向き合う面は、軟骨でおおわれています。軟骨は、コラーゲン(膠原腺錐)に富み、水分が70~80%も含まれている弾力性のある組織で、関節をなめらかに動かす働きをしています。それを助けるのが滑膜です。滑膜は、厚さ1ミリにもみたない薄い膜で、関節の内側をおおっています。滑膜からは関節液が分泌されていて、軟骨がこすれ合うときの潤滑油になったり、軟骨へ栄養を補給したりしています。
滑膜は、関節液がもれないように閉じられたビニール袋のような組織で、骨と骨の間につくられた[みずまくら]ともいえるクッションです。関節を動かすとき、かたい骨どうしがぶつかって傷ついたり、痛みが出ないようにしているのが、軟骨と滑膜なのです。
骨膜の炎症が引き起こすはれ、痛み、炎症
しかし、異常な免疫活動によって滑膜に炎症が起こるようになると、クッション役どころではなくなります。滑膜は充血してはれあがり、もとの厚さの何倍にもふくれあがります。
滑膜細胞は増殖し、朕の表面は絨毛(細かい毛のような突起)状になります。関節液も盛んに分泌されて関節腔にたまり、関節リウマチ特有の「はれ」が起こります。また、炎症性サイトカインや、プロスタグランディンといった発痛物質も、たくさんつくられます。滑膜には多くの神経が分布しており、発痛物質がとけ込んだ関節液にふれ、くり返し刺激されて「痛み」の信号を送ります。滑膜には浮腫(むくみ)も起こっているため、神経が庄迫されてさらに痛みます。
滑膜の炎症が自然によくなることは少なく、しだいに慢性化し、増殖性の病変はまわりの軟骨や骨に入り込んで「破壊」していきます 。
滑膜細胞は増殖し、朕の表面は絨毛(細かい毛のような突起)状になります。関節液も盛んに分泌されて関節腔にたまり、関節リウマチ特有の「はれ」が起こります。また、炎症性サイトカインや、プロスタグランディンといった発痛物質も、たくさんつくられます。滑膜には多くの神経が分布しており、発痛物質がとけ込んだ関節液にふれ、くり返し刺激されて「痛み」の信号を送ります。滑膜には浮腫(むくみ)も起こっているため、神経が庄迫されてさらに痛みます。
滑膜の炎症が自然によくなることは少なく、しだいに慢性化し、増殖性の病変はまわりの軟骨や骨に入り込んで「破壊」していきます 。