関節リウマチ・病変の発症部位について
●手指の関節は、ほとんど全員がおかされる
●手や足など、あまり大きくない関節に起こりやすい
●ひじ、ひざ、股など、比較的大きな関節にも起こる
滑膜のある関節に起きる
関節の構造
手足の指、ひじ、ひざ、股などの関節で、基本的な構造はみな同じです。「2つの骨」「関節腔」(骨と骨の間のすき間)」「軟骨(骨の端をおおうやわらかな骨)」「滑膜(関節包の内側や軟骨の周囲をおおう薄い膜)」「関節液(滑液)」、これら全体を包む「関節包」で構成されています。
おかされやすい関節
関節リウマチは、一般的には骨や軟骨に炎症が起こると思われがちですが、実際は、滑膜の炎症がこの病気の本体です。
病変は、滑膜のある関節ならどこにでも起こる可能性がありますが、おかされる頻度は、関節によって違いがあります。起こりやすいのは手(手指や手首)の関節で、特に手指の第2、第3関節。ほとんどの人は、ここから病気が始まります。
また、足の指のつけ根にもよく炎症が起こりますが、この場所の炎症は、関節リウマチ以外の関節炎ではあまりみられません。
このように、手や足の中小の関節がおかされやすいのですが、ひじ、またひざ、足首、股など、比較的大きな関節に病変が起こることもまれではなく、歩行や日常動作が困難になり、生活にも支障が出てきます。
関節の罹患頻度(平均%)
●手の指の第2、第3関節⇒91%
●手首の関節⇒78%
●肩の関節⇒65%
●ひざの関節⇒64%
●脊椎(頸椎) ⇒50%
●足首の関節 ⇒50%
●足の指の関節 ⇒43%
●ひじの関節 ⇒38%
●股関節⇒17%
●あごの関節⇒ 8%